【調律 息を深くすること】
何気ない日常の中に
当たり前にある
けれど
簡単に見失ってしまう
きらめきとか
切なさとかを
豊かに感じ取ったり
響きあったりする感性を
開いていくことなのかもしれない。
子どもたちの何気ない姿
夫の目尻の皺
肌を撫ぜる風
足の裏に響く地球のリズム
肺を満たし
細胞に満ち満ちる空気
カプセルに入れて
とどめておきたいような
いま。
覚えておきたくて
分かち合いたくて
シャッターをきる。
言葉を紡ぐ。
SNSに
誰かが美しい
日差しの写真をあげる
子どもの涙
動物の戯れ
赤く染まる雲
寄せては帰す波
ハートを押しながら
カメラの向こうの
あなたの眼差しの
優しさを思う。
2024/11/3 もりたもえ