毎日豊かな体験をしている。
先日、父と次女の誕生日会を開いた。84歳と11歳を共に祝う。
わたしにとって父はパワーと支配の象徴だった。
なんとかその支配から逃れようと、あがき、怒り、反抗し、すね、力をつけ、暴発し、放心する。
そんな世界を生きてきた。
だけど自分の痛みに本気で向き合い、その痛みを受け入れたら、
父さんを含めた世界が聴こえるようになって、戦う必要なんてないことに気付いた。
わたしと父さんを含んだ世界が、柔らかく、安心な場所に還っていく。
思い出していく。
今、一番聴こえる相手が、かつてあんなに聴こえなかった父さんだとういうのもとても不思議な感じ。
みんなが笑ってて、みんなが幸せで、おいしくご飯を食べて
小さくなったり固くなっているものが誰もいない。
個性も年齢も豊かなそれぞれが、好きなことを話して、それに応答して、笑顔や笑い声が溢れる。
そんなことはお構いなしに、ケーキに夢中な末っ子。
最後の1ピースを姉に取られまいとクリームに顔から突っ込んだ。
姉は激怒し、なんとかケーキから弟をひきはなし、大事なケーキを冷蔵庫に避難させる。
弟は鼻の周りについたクリームを美味しそうになめている。
それの一連のドタバタを見た、大人はみんなが笑っている。
あぁ、幸せだ。
本当に幸せだ。
この景色が見たくて、これが体験したくて、わたしのいのちはここに生まれたんだ。
世界はにぎやかでカラフル。Playful.
それぞれの声が聴こえ、世界が豊になっていく
わたしは器をつくりたい。器の一部でありたい。
だれもがありのままを生き、認めあい、喜びあえる
そんな器。



